その小ささと美しさに一目惚れして買ってしまったカヴェコ・リリプット。初めて購入したちょっと高めの万年筆だ。
今回は自分が購入前に気になっていた「使えるコンバーターがあるのか」という点や、別売りだけど便利なクリップも一緒にレビュー。
もくじ
・開封:缶ケースがかわいい!・シンプルで美しく、小さいリリプット
・小さくて無くしそうなのでクリップも買っちゃう?
・コンバーターは使えるの?
・まとめ:美と携帯性の高さで買うならアリ。利便性なら別モデルを
開封:缶ケースがかわいい!
紙製のカバーをスライドさせるとでてくるのは…
レトロでかわいい缶ケース!
起伏もあって、このケース欲しさに購入する人が居るのもわかる。
横にもレトロ調のプリントがある。
開けると出てきたリリプット!カヴェコのロゴのスティッカーも入っているのは嬉しい。
シンプルで美しく、小さいリリプット
小さい!美しい!
シンプルな両端が丸まった銀色の棒、なんだかSF映画に出てくる小道具みたいにも思える。
キャップの頭頂部にはカヴェコのロゴが刻印。
頭頂近くの横側にも「Kaweco」、「Lilliput Germany」と刻印がある。
コピックマルチライナーSPと、以前レビューしているカヴェコ・クラシック・スポーツと比較したところ。細いし短い!
胴体はこうして近くで見ても美しい仕上げ。
お尻側(キャップじゃない方の端)にもネジ溝が。これはこちら側にキャップを固定するためのもの。
ステンレススチール製のニブ(EF)。ここにもロゴや細やかな装飾が。ニブの色も本体色に合っていて美しい。
キャップ内側の溝も綺麗だなぁ。
ニブのある側、カートリッジを差し込むところはこんな形状。
中に入っていたカートリッジと共に(キャップには後述のクリップを着けている)。
こうしてキャップを後ろにはめればコピックマルチライナーSP(のキャップを外さない状態での全長)と、カヴェコ・クラシック・スポーツ展開時と同程度の長さ。僅かにクラシック・スポーツより長いほど!
書き心地に関しては、個体差かもしれないので参考までに留めて欲しいのだが、カヴェコ・クラシック・スポーツFと線の細さはそう変わらないが、僅かにスムーズだった。十分普段使いできる。
そのままだと無くしそうだからクリップも買っちゃう?
そのままだと小さくて無くしそうなのでクリップをつけよう!カヴェコ・リリプットとは別売りであるのは残念だが、そのままだとほんとに無くしそうなので買ってしまった。
着用するとこんな感じ。シルバー一色だった本体にブロンズのアクセントが美しい。
結構しっかりと固定してくれるが、つけ外しできないほどではない。あまりきついところにクリップしようとすると外れることもあるので注意。
なお銅製品は使ってくるとパティナ(経年変化)するのも特徴。1年使い込んだらこんな感じに色ずんできた。一緒に歩んできた証であるパティナにも味があるものだが、綺麗な状態の方が好きだという方は「銅製品 きれいにする方法」などと検索すれば手入れ方法が見つかるだろう。
Q:コンバーターは使えるの?A:使えるけど要注意!
こんなに小さなリリプット、コンバーターが使えるのか気になる方も多いのではないだろうか?
かく言う私も気になって色々調べてみたのだが、使えるか使えないのかなかなか明確な情報を見つけることができなかった。
なので自分で買って試してみた。試したのはこれらのカヴェコ純正コンバーター。片方は後部を引っ張って吸引するタイプ、もう片方はプッシュすることで吸引するタイプ、どちらもカヴェコ・スポーツ用のものだ。
結論から言うと、両方リリプットで使うことができる。しかし多少注意が必要だ。
まずは後部を引っ張って吸引するタイプのコンバーターから見ていこう。
このコンバータだと、リリプットのケースの短さのせいで一番後ろまで引っ張ってしまうとコンバーターが入りきらなくなる。なのでここまでしか吸引することができない。
今度はプッシュ式のコンバーター。
プッシュ式の方は嬉しいことに何の問題もなくそのままケースに収まる。リリプット付属のカートリッジと比較してもそこまで大きさにも大きな違いはない。
だがプッシュ式はあまり吸引性能が高くなく、たくさん入ったように見えて傾けるとたくさん空気も入っていたりする。
とは言え論理的にはプッシュ式の方が断然多くインクが入れられる。なのであくまでもコンバーターが使いたくて、なるべく沢山インクを入れたい方はプッシュ式をどうぞ。
でも小さい万年筆だからこそ可能な限り沢山のインクを入れたいと言う方や、わざわざコンバーターを買いたくないという方は、カートリッジに直接インクを入れる方法もある。
セーラー万年筆の万年筆メンテナンスセットに付属するような注射器などでインクを直接カートリッジに入れればよいのだ(もちろん違う色のインクを入れる前にはカートリッジの洗浄も忘れずに!)。万年筆の先端をインク壺につけ込む必要もないのでニブや指先がインクで汚れないと言うのも利点。
まとめ:美と携帯性の高さで買うならアリ。利便性なら別モデルを
小さくて美しい。それだけでいい。と言う方は買っちゃえば良いだろう。
でも万年筆としての実用性も考えると、もう少し考えた方が良い。
そう考えると、「サッと出してパッと書く」という用途には不向きだと言えるかもしれない。
もしも携帯性と利便性のバランスがとれたカヴェコ・クラシック・スポーツが好きだけどリリプットのような質感の高さを求めているのであれば、こちらのカヴェコ・アル・スポーツがお勧めだ:
しかし質感の高さと、この小ささを両立した万年筆をお探しなのであれば、カヴェコ・リリプットはあなたにピッタリと言えるだろう。
なお上のAmazonリンクの一番最後のものは 本体とキャップに波打つような加工が施してある。小さくてツルツルして滑りやすそうだという方はこのようなモデルも良いかもしれない。
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