クリスタルガード・クロノアーマー使ってみた。傷は消えないが*キラメキ度とスベスベ・サラサラ度が増す!


*本製品で傷が消えるとはどこにも書いてないが、皮膜を生成するということから傷が消えるものと勘違いして購入される方もおられそうなので記事タイトルはそのようにしている。

界面活性剤不使用の時計クリーナーであると共に、「JIS規格の国家試験で光沢保持率100%が証明された」クリスタルガラス皮膜で時計をコーティングすることにより、手持ちの腕綺麗に、ピカピカにしてくれるというもの。

「表面に鉛筆硬度9Hのミクロのクリスタルガラス皮膜を形成」するため、何度も使うと「擦り傷をある程度予防することが」できるという。このため金やプラチナなどの柔らかい金属には特に適しているそう。何度も使えば「上品な艶と擦り傷の防止能力が増して」くるという。

手持ちの腕時計に使ってみたのでご報告を。


もくじ

クリスタルガード・クロノアーマー
さっそく腕時計を磨いてみよう
まとめ:腕時計ライフをもっと楽しむために…


クリスタルガード・クロノアーマー



「鉛筆硬度9Hのミクロのクリスタルガラス皮膜」なんて凄そうな皮膜を作るならやばそうな成分が入っていそうだが、「コーティング成分についても米国環境局EPAが認定する安全性試験をクリアしており、液剤に直接手で触れても安全であることが証明」されているとのこと。

腕時計の材質は「ステンレスからゴールド、プラチナ、チタン、カーボン、プラスチックまで」使用可能とのこと。もちろん風防もコーティングできる。

公式サイトには「表面に指紋や油脂、埃などが付着しにくく」とあるが、実際使用した後で腕時計ケースと風防の表面を触ってみると(人肌に使用する製品の広告で言うところの)「スベスベ・サラサラ」になる。

使い方は簡単。クロスに4、5回プッシュして、それを腕時計全体に塗り伸ばす。その後乾いたクロスで汚れと共に余分なコーティング剤を拭き取る。終わり。

一応、「効果はすぐに出ますが、皮膜は24時間ほどで完全に硬化して定着」とのことなので、使って即腕時計を使用するよりは一日おいてからの方が良いかもしれないし、重ね塗りする際にもそれくらい待ってからの方が良さそうだ。なお、持続効果に関しては「JIS規格の耐候性試験で光沢保持率100%が証明」されているため「効果は恒久的に持続」とのことだが、これも硬化して定着してからのことと考えた方が良いだろう。

AR(無反射)コーティングガラスに対しての重ね塗りも、無反射に影響ないとのこと。


さっそく腕時計を磨いてみよう

本体の説明にはただ「クロス」としか書いていないので普段使っているセーム革を使用してしまったが、公式ページでは「マイクロファイバークロス」を使えとのこと。
 

とりあえずマイクロファイバークロスを使用してクロノアーマーを使った写真比較をどうぞ。以下の写真は左がビフォアで右がアフター。


レトロなセイコーAdvan。


フランスのマイクロブランドCarzo & Lieutierの「Flatcase」






6角形が印象的なDietrich「TC-1」


いくら写真を載せてもライティングや撮影位置が変わって効果のほどが正当に評価できないのでセイコーの良心ことSARB035にてテーピングしてやってみた。


左がビフォー、右がアフターだが、ぱっと見では判別が難しい。


でもこうしてマクロでみると、特にヘアライン仕上げの施されているメタルブレスレット部分は表面の微細な汚れが取れて綺麗になっているのがわかるだろう(一応ビフォー写真を撮影する前には時計をセーム革で拭いている)。ケースはそこまではっきりわかるほど写真がうまく取れなかったが、実物を手元で眺めると差異があるのは確認できた。


黒い時計ではどうか?316Lステンレススチール製ケースには黒色のイオンプレーティングが施されたDWISS社のRS1 AUTOMATIC。何度もするとよいと書いてあるので、左から塗布前、1回目、2回目、3回目、4回目。




先日レビューしたバンビーノ36mm。プックら下風防を傷つけることを恐れて、購入してからほぼ使わずにいた。その理由はクリスタルガード・クロノアーマーで守ってあげたかったから。



腕時計じゃないけどGPD Pocket。カバンに入れての移動時などにマグネシウム合金の筐体が擦れてしまってちょっと白っぽくなった部分があったが、なんだか目立たなくなったようで不思議。


コマみたいに回すコイン状の卓上玩具Mezmo Coin。銅製だったと思う。こちらも半分テーピングしてやってみた。


(写真は左からビフォア、アフター、クロースアップ)

クロノアーマーで拭いた部分は白味が消えた感じだ。


まとめ:腕時計ライフをもっと楽しむために…


謳われている対擦り傷性能は何回塗布してから明確な効果が出てくるのか公式に情報を出してほしいところ。

だが時計の微細な汚れを取り、きれいにできる効果は疑いようがない。

記した通り使用後にはスベスベ・サラサラ感が感じられ、汚れが付着しにくくなるというのもうなずける。微細な糸くずのようなごみが風防に乗るといったことは以前と変わらずあるものの、以前より油脂による汚れは付きづらく、そしてはがれやすくなった気がする。

それに加え、クリスタルガード・クロノアーマーで謳われていない効果として挙げたいのは、この製品が自分の持っているコレクションを一つ一つ眺め、磨き、愛でる良い機会をもたらすということ。冗談じみて聞こえるかもしれないし、この会社に金もらって書いていると疑われそうでもあるが、そのどちらでもない。

もし新しく腕時計が欲しいという物欲がふつふつと胸の内にわいてきたのなら、購入ボタンを押す前にクリスタルガード・クロノアーマーで手持ちの腕時計コレクションを一通り磨いて楽しんでから再度考えてみる、という決まりを作ることで、より健全な腕時計ライフを送れるのではないかと思う。(と、いつも物欲に悩まされている自分に言い聞かせている。)



Source: EAU ROUGE (abcxyz)

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