Sponsored by UNITY Watches
ダイバーではない人が常日頃からダイバーズウォッチを着用する現状。それが一つのスタイルになっているとも言えるが、人々が当初ダイバーズウォッチに見いだした性能的魅力と、そこから来る機能美は、泳ぎもしないスーツなどの格好に合っているかと言えば違うはずだ。
UNITY Watchesの「Black Pearl 300」は、そんなダイバーズウォッチの機能や可視性はそのままに、より幅広い機会で着用できるスタイルを持った「バルセロナ・メイド」の腕時計だ。
UNITY Watches
スペインはバルセロナのUNITY Watchesは2010年にEduardo Peres氏によって設立された比較的新しいマイクロブランド。昨年5月にはKickstarterで「Pure Titanium」の復刻モデル(オリジナルは同ブランドが2013年に発表した腕時計)キャンペーンを成功させたことも記憶に新しい。
UNITY Watchesの大きな特徴の一つは「バルセロナ・メイド」。クラウドファンディングキャンペーンを行う腕時計マイクロブランドの中には、安価な出来合いの素材を用いることで利益を高めるようなものもあるが、UNITY Watchesはそれらとは異なる。デザインから、開発、製造までを自ら行っているのだ。
当然ながらベゼル、ケース、ケース裏やラグも自社製造。「バルセロナ・メイド」であることは同社の誇りだ。そして、大量生産は行わず、少量の限定生産しかしていないことも同社の特徴となっている。
そんなUNITY Watchesは現在Kickstarterで新たなキャンペーンを行っている。それが今回ご紹介する「Black Pearl 300」だ。
黒真珠
しかし互いが互いを模倣するようなスタイルのダイバーズウォッチが巷に溢れる中にあって、Black Pearl 300はダイバーズウォッチの性能はそのままに、普遍的なダイバーズウォッチのスタイル要素を活用しながらも、より洗練感を与えるものとなっている。
ケース
このBlack Pearl 300をダイバーズウォッチとして見たときにまず気付くであろうのは、ベゼルだろう。
クッション型をした316Lステンレススチール製のケースと同じ銀色の輝きを見せるそのベゼルは、もちろんケースと同じ素材でできている。円形のベゼルは120クリックの逆回転防止式となっているのだが、よく見るとベゼルの定位置から12,3,6,9時の角は面取りされているのだ。
回転式ベゼルを持った時計や、多くのダイバーズウォッチは、ベゼルを回しやすくするためにその周囲に歯車状(コインエッジとも)の突起が見られる。そのようなベゼルの突起は今やある種の一般化されたダイバーズウォッチのデザイン様式の一部と成り下がってしまったとも言うことができるかもしれない。だがBlack Pearl 300はこのベゼルの固定観念に、歯車状の突起をつける代わりによりシンプルな要素を用いることで変化をもたらしている。
実際に使用してみないことにはこの新鮮なベゼル形状がどれだけ効果的にベゼル回転の助けとなるかはわからないが、歯車状の突起が引っかかることによる誤回転は防げるだろう。加えてベゼルには12時位置に円形、それ以外の各時位置にバー状にC1ルミノバ蓄光が塗布されているほか、12時から4時位置までの間には各分間隔で黒い刻みが印されており、従来のダイバーズウォッチのベゼルの機能は保っている。
竜頭は4時位置に配されており、引っかかりづらくなっている。風防は2mm厚の平らなサファイアクリスタルで、青みがかったARコーティングが施されている。
ケース裏には潜水服、トライデント(三叉槍)、そしてサメのイメージが刻印されているほか、シリアルナンバー、防水性能、使用ムーブメントであるスイスETA 2824-2、そして誇らしげな「BORN TO DIVE」の刻印もなされている。このBlack Pearl 300は100個限定生産となっており、シリアルナンバーは「XXX/100」となっている。
採用ムーブメントはETA 2824-2 standard grade。28'800vphで25石、ETACHRONレギュレーターシステムを備え、パワーリザーブは42時間、信頼のスイス製の自動巻きムーブメントだ。
ケース幅は43mmで、厚は14mm。ラグ頂から逆方向のラグ頂までは51mm。
文字盤
12,6,9時位置に長方形のインデックス、3時位置には日付窓、それ以外の自国位置には円形のインデックスが位置する。インデックス部は日付窓も含めてシルバーの縁取りがなされており、ディープ・ブラック色にラッカー仕上げが施された文字盤面から立体的に突出している。分ごとの目盛りはダイヤルリングに記されている。
針は時分秒針の3針。時針はブロードアロー型、分針はアルファ型となっており、秒針はアロー型。分針と秒針は赤い縁取りがなされており、可視性が高い。三針共にメタル製となっており、ロジウム仕上げがなされている。ロジウムは貴金属にも分類される白金族元素だ。これらの針も既存品では無く、UNITY Watchesが自社でデザイン製造したものだ。
各時のインデックスと3針それぞれにはC1ルミノバ蓄光が用いられており、こちらの画像ではベゼルの蓄光部と共に光る様子が確認できる。
ストラップ
ストラップ幅は22mm。全てのBlack Pearl 300には2種類の特別なストラップが付属する。また、Kickstarterリワードのその他の付属品としては、ストラップを変えるためのツールと、トラベルケースも付属する。
一つは黒い帆布と赤いレザーの組み合わせが印象的なストラップ。手首に触れる内側が赤色で、外側が黒に赤い糸が列を成し、側面からは内面の赤色が覗き見える。
これはハンドメイドであり、なおかつ防水仕様、製造はJacobStrapsとなっている。バックル部は黒いPVDコーティングが成されており、black pearlの刻印もされている。
もう一つはステンレススチール製の三連ストラップ。マット仕上げがなされており、クラスプバックルにはblack pearlの刻印の他、会社ロゴとスタイライズされたUNITYの刻印もある。
なお、ストレッチゴールとして、調達金額が2万2600ユーロ以上集まった場合は、こちらのブラックカラーのラバーストラップも追加されることとなる。
まとめ
UNITY Watchesの特徴として、少量限定生産しか行わないと先に印したが、Black Pearl 300は合計100本のみ製造されることとなる。現在行われているKickstarterキャンペーンではそのうちの50本がリワードとして提供されることとなる。Kickstarterリワードとなる特別な50本は、一般販売価格である980ユーロ(現行レートで約12万3000円)よりも約40%も値引きされ、アーリーバードリワード30本が560ユーロ(約7万円)、残りの20本は580ユーロ(約7万3000円)となっている。
確かにより安価なダイバーズウォッチはごまんと存在する。しかしダイバーズウォッチの持つ機能性はそのままに、腕時計がその顔に歯車状ベゼルを持つことでもたらす固定的なダイバーズウォッチの視覚的印象から上手く抜け出し、より着用の幅を広げることのできるデザインを持ったものは他にどれだけあるだろうか。
流石にドレッシーな服装が求められる場所ではその分厚さから無骨に感じるかもしれないが、ダイバーズウォッチ着用の場が広がるという点は評価されるべきだ。
(当然ながらダイビングするときに着用することもできる!)
そして安さを追求するために大量生産の既存品をアジアから使うのではなく、デザインから製造まで一貫してバルセロナ・メイドであるという点も見逃せない点である。
「可視性の高さや防水性能の高さといった機能性は大好きだが、典型的な見た目のダイバーズウォッチはちょっと…」という方には是非ともチェックして戴きたい一本だ。
Image courtesy of UNITY Watches
Source: Kickstarter, UNITY Watches
(abcxyz)
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